本日お買取のアンティーク時計はこちら。
セイコーのジャイロマーベルとは?
この時計は、セイコー二代目の自動巻として、1959年5月に誕生した諏訪精工舎にて製造されました。
当時の手巻式ベストセラーである「マーベル」を基本とした普及機の「ローレル(後期型)」が元になっています。
初代自動巻「セイコーオートマチック」(通称:インジケーター)が製造コストを含め販売価格がとても高価でしたので、自動巻の普及を目指し、低コストで量販出来る製品として、このジャイロマーベルは発売されました。
石数は17石のみで、発売当初よりS-2型耐震装置付です。
初代オートマチックと違い、ローコスト化と修理の簡便さを考慮した自動巻製品です。
このムーブメントには、セイコー独自の“マジックレバー方式”という巻上げ機構を採用しており、この製品に初めて搭載された新開発の効率の良い巻き上げシステムです。
また、手でゼンマイを巻くことも可能です。また、当時のスイス製高級品では採用されていた、ローター軸部に超小型のボールベアリングを内蔵する構造が採用されました。
ジャイロマーベルのディテールを見る
当初より12時下にはSマークに変わって、ジャイロ(独楽)をデザイン化したマークが浮字で入りますが、こちらは後期のモデルなので、“独楽”マークが印字になっています。
このジャイロマーベルの 製造完了期は、1960年(昭和35年)頃で、約2年ほど製造されたようです。
今回お買取した「ジャイロマーベル」が発売された1959年(昭和34年)当時の大卒初任給がおよそ11000円の時代に、このSSケースモデルは5900円だそうです。
竜頭にはセイコーのSマークが入っています。
この時計のリストショット
時計専門店、「エコステージ元町店」の店長オーナーがこの時計を付けてみました。
腕周りは細身で、約16cmほどです。
スペック
ケース径:35mm
ムーブメント:自動巻きcal290
ダイヤル:ホワイト
まとめ
今回お売りいただいたこのジャイロマーベルは、全体的に経年劣化も少なく、ゼンマイも綺麗に巻き上がりますし、状態は良い方なので、相場より少々高くお買取いたしました。
革ベルトと尾錠は社外品でしたが、尾錠やベルトも純正ですと、もう少し高価買取が可能です。
このような古いセイコー時計の買取なら、エコステージ元町店までどうぞ。